ちょっとだけ怖い話(会社編) その弐
その壱からの続きです☆
明るいと聞くと、
ろうそくや何かの火が橙に輝くさま
を想像すると思いますが、
それは明らかに違いました。
大まかにいうと青い(!)のです。
墓全体が、ボヤーっと青く光っているのです。
更に人(?)の気配がする。
墓と墓の間を玉のようなモノが通り過ぎたり、
人の上半身だけがうごめいているようにも見えました。
そんな神秘的な状況だったので、
もうちょっと近づいてみたいという
思いはあったのですが、
とうとうヨ〇チの腰も抜けてしまい
両脇で腕を組んでしか移動できなくなった為、
そのまま帰ることになったわけですが、
ここでさらなる恐怖が待ち受けていました。
帰路につくという事は、
先程のラップ音のする坂道を
下らなければなりません。
相変わらず、屋根の上では激しいラップ音が
鳴り響いていたわけですが、
その状態でもはっきりと分かる足音が
後ろから追ってきたのです。
「パタパタ、パタパタ」
まるで、三叉のサンダルを履いて
走っているようなそんな音でした。
急いで振り返ると誰もいない。
最初は、気のせいかと思いましたが、
同じようにヨ〇チの反対側で支えている
ト〇ヤの目を見たら、どうやら
そのことに気づいているようで
2人して頷いて状況を確認しました。
しかし、進まねば帰れません。
意を決して前に進むと、
また更に足音が近づいてきました。
流石にちょっとやめて欲しかったので、
思わず後ろを振り返って
「誰っ!?」
と、叫んでいました。
しかし、帰ってくるのは
「リーン・・・リーン」
と、ただの虫の鳴き声だけです。
もうお分かりかと思いますが、
おそらく相手はこんな真夜中に
「だるまさんが転んだ」
を勝手にやり始めたのです。
まったく迷惑な話です。
呼んでも言葉は帰ってこず、
勝手に先に進むと
後ろを走って追いかけてくるのですから。
しかも、ちゃんと近づいて来るのが
分かるように
「パタパタ、パタパタ」
と、音を立てて追ってくる。
進んでは振り返り、進んでは振り返るを
繰り返しているうちに、
こっちは腰の抜けたメンバーを
抱えているわけですから、
逃げられる訳もなく、距離は詰まるばかりです。
結果どうなったかというと、
幽霊の奴はかなり分かってる奴で、
人に恐怖を与える天才だと思いました。
この「だるまさんが転んだ」をやっていて、
俺自身、最後はどうなるのか焦りました。
何回かこのやり取りをしているうちに
奴との距離がもう目の前1mを切っているで
あろうことが分かりました。
しかしですよ、
これ全く不思議なことに
音はすれど姿が全く見えないと来ました。
この時点で、
俺は肩を触られてしまうんじゃないか?
とか色々考えましたが、
もう進むしかありませんでした。
そして、ついに最後には
奴のつま先が
俺の踵にぶつかるんじゃないか、
という位のとこまで詰めてきたのです。
・・・さすがにこの好奇心旺盛な俺でも、
この距離では振り向くことさえできませんでした。
もう、前を見て進むことしか
できなくなっていました。
っていうか、
つま先が踵に当たる位詰められたとき
生涯で一番背筋が凍りつきましたよ。
その後、無事家に帰ることができましたが、
これが今までで一番、この肝試しで
印象に残っている出来事でした。
しかし、あの時もし振り返っていたら
どうなっていたんでしょうね?
S木さん、ありがとうございました☆
幽霊相手の「だるまさんが転んだ」は
想像しただけで怖いです。
もし振り返ったら…どうなっていたんでしょうね?
それとももう
後ろにいるかもしれませんよ??